ふと思い立ち、会社の机の中にある、処分していいのか分からないけど、これから決して使うことはないだろう・・・という書類達を派手に捨てた。
鼻息荒くシュレッダーに持って行き、グィーンと書類を吸い込み口に入れていく。
結構前のだ。この頃にはあんな事があったよなぁ。ここから人生変わったな。など、昔の日付を見ながら感傷に浸っていた。
量がたくさんあったため、次第にぼーっとしてきた。
機械的に書類を入れる、入れる、入れる、
え、ちょっと待って!?
見えるのは取っておくのに捌けておいた書類。そしてシュレッダーに一年分のそれをかけた事に気付く。
「ひぃぃぃッ・・・!」という声を出す代わりに、一年分だけでよかった、ラ、ラッキー・・・などと、ポジティブにいくら持って行こうとしたって、木っ端微塵になった書類は返ってこないのである。
あの書類は端から存在などしていなかったのだ・・・自分に言い聞かせ、席に戻った。