楽しみにしていた北海道ツアーも終わり、意気揚々と羽田に着いた私にもたらされる全身の倦怠感。
喉も何だかイガイガしているし、まさか・・・
次の日に目を覚ますと、それは確信に変わった。
たかが風邪、されど風邪。
この世の終わりのような面持ちで、社内をゾンビのように歩き、咳をふりまき(一応マスク着用)、持参した体温計に映し出される徐々に上がっていく数字を見て、今日は絶対定時で帰って病院に行く!と息巻いていたものの、そういう時には色々重なるものなのか、返っていつもより遅くなり行けなかった。
人間は、自分に無いものに憧れる。
私も例に漏れず、健康とは何て素晴らしいものなのだろう・・・
会社のトイレで息も絶え絶えに思った。
そして、昨夜の過ちを思い返す。
北海道から帰ってきた私は、感想を誰かに話したくなった。
しかし友人の多くない私は、何を血迷ったか例の後輩に電話をかけてしまったのである。
「U君(例の後輩の名前)のギター、旭川で話した人達が褒めてたよ!」
『俺最近色んな人から褒められまくるんですよね~』
この時点で、電話をかけたことを後悔したが、彼の独壇場はその後約2時間続いた。
そんな例の後輩も一応義理を感じてくれたのか、札幌でのライブに来てくれ、終了後私達の物販でアルバムを買ってくれた(これに関しては本当にありがとう)。
その時に、そこにいたレーベルの方が、「この子が噂の例の後輩?」と聞き、
『そうなんですよ~』というやり取りをする。
そして、物販用の特典のオリジナルピックを渡そうとした私に向かって、
例の後輩は、
『あ、俺使わないんでいらないです』
と言い放った。
例の後輩が言うには、レーベルの方に向けて、いつもツイッターで私が書いているような例の後輩らしい振る舞いをしなければならない、と謎のサービス精神を発揮しての発言だったらしい。
すると、隣にいた小松さんが
「これだってお金掛かってるんだからね!!!」
『あ、はい・・・』
例の後輩曰く、小松さんにサービス精神ゆえの発言を潰されたこと、自分は一体何を言うのが正解だったのか、今でも思い出し自問し続けているそうだ。
私はその話に馬鹿笑いして、「それツイッターに書こうかなぁ」と言うと、
『かるさん、書くのは良いんですけど、オチをちゃんとつけて下さいよ?くれぐれも、こんなことがあった、で、だからどうした?みたいな文章は書かないで下さいね?』
恐くなった私は、おそらく例の後輩が見ていないであろうこのブログにこそこそ書いた次第。