桜が散ってしまった。
春のフレッシュ感も徐々に薄れてきて、気温の上昇と共に私の意識が向かうのは、彼らのことである。
それはKAとG。
先日、安くて美味しい居酒屋があると、友人が店に連れて行ってくれた。
美味しい-など言って料理に舌鼓を打ちながら、ふと壁を見上げるとG。
中位の大きさで少し透け感のある佇まいは、まだ大人になりきっていないようで、大人と子どもの狭間で揺れるGの心が、ソロソロとした動きにも表れているかのよう・・・なんて悠長に思う余裕はこちとら持ち合わせていないのである。
飲食店にGは付き物。それは当たり前のことなのかもしれない。
当たり前のことなのかもしれないが、やはりGという強烈な存在感のある生き物を、どこにでもいるから、の一言で片付け、隣り合わせでずっと食事をするというスキルを、若輩者の私は身に着けていなかった。
しかし、私も大人であるから、「あっ・・・」と笑いながらGを指差し、もたれかかっていた壁からすぐ背中を離しつつも目の前の料理は平らげたが、頭の中はGのことでいっぱい。
それから程なくして友人と解散となったのであった。
まだ4月。夏が控えている。
今年のG対策グッズを検索しまくりたいと思う。
飲食店で壁にもたれかかるのは極力やめよう。
KAもふわふわ空中を漂っている所を度々お見かけする。
先日も手漕ぎボートに乗る機会があったのだが、池の端の方に行くと彼らがたむろっているのである。
ぎゃーっと思っていると、更に彼らはボートの上に乗り込んできたのである。
何とアグレッシブな方達なのだ。
私の頭の中はもう『KA刺される』で埋め尽くされた。
結局刺されなかったが、G同様夏を迎えるにあたっての対策を痛感。
願わくば彼らのいない世界に行きたい。