昨年中盤あたりからの記憶があまりない。あわあわしている内に時間が過ぎていった。
あわあわというかぐったりしていた。
世の中の全てが停滞している空気。先行きが見えなく、会いたい人にも会えない。そして、自分の人生の大きな要素である音楽を今までと同じように活動出来ないのがこんなに辛いこととは思わなかった。
更に今年に入り、自分の原点とも言える札幌のSPIRITUAL LOUNGE、KLUB COUNTER ACTIONの閉店（カウンターは一時））には、ショックが大きく思い出を書く気力すら湧かない。
こう文字にしてみると、改めてきつい。
超個人的な話だが、コロナ禍に体験したきついことの一つに隣人の声がある。
そもそも壁が薄い家に住んでしまったのが元凶なのだが、緊急事態宣言が始まったあたりから、隣人のオンライン通話での声が頻繁に聞こえてくるようになった。
『えー今日のこのオンライン飲み会はこのような事態の中でも社員同士の親睦を深めたいという思いで開催することになりました。じゃあ皆さん飲み物を手に、カンパーイ！』
『ねぇ○○って年上と年下ならどっちが好みなの？』
「…まぁどっちかというと年上ですかね…」
『みんな聞いた？年上だって！』
…シーン……
『あれ、△△映ってなくない！？』
「……すみません、電波悪いみたいです！」
きっつ…。
書くまでもないかもしれないが、『』が役職者らしき男性の言葉である。
隣人は下っ端のようで愛想笑いをずっとしていた。
こんな会話が爆音で聞こえてきていた頃はまだ初期段階で、私も、まぁ大変ですね…位の心持だったのだが、時が経つにつれて隣人は通話しながらのオンラインゲームに勤しむようになる。
某月某日
16:32 「うおー！」
16:38「あーやばい！あぁ！」
16:38「いくいくいくいく！」
16:42「やばいやばいやばい逃げろ逃げろ逃げろ」
16:42「○△□」
16:43「はは」
16:53「あーやばいもう！」
16:54「あーもう！」
16:55「やばいやばい」
17:02「あ、いける」
17:04「あーはっ！」
17:06「うおー」
17:12「ひゅー！」
17:15「あー！」
17:19「うお！」
17:22「あー」
17:24「ふー！」
17:37「やばいやばいやばいやばい！」
17:39「あー」
ー割愛ー
0:48「おわー」
1:05「うわーやばいやばいやばい」
1:14「あーやばいやばいやばい」
1:14「やばーい○△□」
1:21「うーわー」
1:26「やばーい！」
1:27～1:34 話し声
1:43「あーやべ！」
2:10「あーやばいやばい！」
2:11「うわー！」
2:22「いけるいけるいける」
2:23「やばいやばいやばい」
2:23～2:48 話し声
2:49「あー○△□！」
2:50「終わった終わった」
2:50「いぇー」
2:50「あーもう〜」
2:52「うぃー」
2:56～3:05 話し声
上記は大音量で聞こえてくる隣人の声をメモしたものなのだが、このような状態が数か月に渡り連日続いた。これこそ正に『うっせぇわ』である。
さすがに参り、小松さんにこんな調子で困っているとメールで相談したら、「ウケる！これブログに載せたらいいんじゃない？」とだけ返事がきて、相談したことを心底後悔したのだが、今思うと、あまり思いつめるなという小松さんなりの気遣いだったのだろうか？
違う気がしてならないが、そういうことにしておく。
渦中はとても書く気にならなかったが、多大な協力を仰ぎ過去のこととすることが出来たのでこうして書いている。
私は生涯、∞回と聞かされた隣人のやばい！という叫び声と、あのオンライン飲み会に流れていた寒々しい空気を忘れることはないだろう。
そんなこんなでぐったりだった私だが、家の静けさと共にライブさせていただく機会を得た。
スリーピース編成となっての初ライブ、初配信ライブ、2回目のワンマンライブ、演奏後インタビューしていただく、とポイントだらけなイベント。
2021.4.11(Sun) 『SOSITE One Man Show ＋ Interview at SHELTER』
無観客生配信 19:00 On Air
出演 SOSITE
(Interviewer Rooftop編集長 椎名宗之)
ticket￥2,000
詳細・チケットのご購入はこちらから https://loft-
アーカイブのご購入／ご視聴は4/18までです。
SHELTERから配信って贅沢。
Rooftop編集長の椎名宗之さんには2019年にROCK CAFE LOFTにて3rdアルバムの先行視聴会と公開インタビューを行っていただいたのだが、再び公開インタビューしていただくことになり喜びと緊張が混じっている。
昨年bisshiさんに加入していただいてから音源を作り、決まっていたライブのために練習も入っていたのだが、ライブは全て中止となり、それから一度もライブをしていなかった。
2月末に約一年ぶりにスタジオに入った時は、何だか止まっていた時が流れ出したような感覚だった。
未だに厳しい状況が続いているけれど、現編成初のライブを画面越しで皆様に楽しんでいただけたら嬉しいです。
自分から言ってしまいますが3人のSOSITE良いです。
昨年リリースした音源は全曲ストリーミング配信を開始したので、こちらもぜひお聴き下さい。
